• 展示風景映像:「草間彌生:近作」2020年、オオタファインアーツ上海

    音楽:ermhoi、 映像:Zhang Xinsheng

     
  • オオタファインアーツ上海では、現在草間彌生の個展草間彌生:近作を開催しています。「わが永遠の魂」シリーズからの15点のモノクローム絵画が壁に掛かり、また鏡面仕上げのステンレス彫刻群によるインスタレーション「雲」が床を蓋う展示となっています。本展で新たに、モノクロームの美的可能性を探究する草間。多彩な色をあえて排除することによって、作品上では草間の描くフォルムがよりはっきりと現れ、これまで繰り返し登場してきたモチーフそのものの強さを明らかにします。「わが永遠の魂」シリーズが10年を迎えたタイミングに描かれたこの絵画群は、私たちの同シリーズの見方に問いを投げかけ、更新を迫ります。いまなお表現の幅を広げ続ける草間彌生の絶え間ない革新、妥協のないビジョン、そして世界中の人々の心ひきつける魅力に迫ります。

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  • 展示風景:「草間彌生:近作」2020年、オオタファインアーツ上海

    ©YAYOI KUSAMA, Courtesy of Ota Fine Arts 撮影: Zhang Hong

  • 2019年、草間は白地に黒のアクリル絵の具で描きあげる、一連のモノクローム・ペインティングに集中して取り組み始めました。 それまでの「わが永遠の魂」とは異なり、明るく鮮やかな色彩は姿を消し、黒い線が大胆に湾曲しながら、目、顔、生物形態、網目、水玉などの多様なモチーフとともにキャンバスを包み込みます。自由な筆致でキャンバスの一部を塗らずに残し、結果として生じる白い空間が画面の流動性を生み出しています。これらの新しい絵画は「図」と「地」、抽象と具象、ミクロとマクロなどの対照的な概念を画面に組み込みます。

    YAYOI KUSAMA, YAYOI KUSAMA TO MICHELLE OBAMA, 2019, Acrylic on canvas, 100 x 100 cm  ©YAYOI KUSAMA

    2019年、草間は白地に黒のアクリル絵の具で描きあげる、一連のモノクローム・ペインティングに集中して取り組み始めました。 それまでの「わが永遠の魂」とは異なり、明るく鮮やかな色彩は姿を消し、黒い線が大胆に湾曲しながら、目、顔、生物形態、網目、水玉などの多様なモチーフとともにキャンバスを包み込みます。自由な筆致でキャンバスの一部を塗らずに残し、結果として生じる白い空間が画面の流動性を生み出しています。これらの新しい絵画は「図」と「地」、抽象と具象、ミクロとマクロなどの対照的な概念を画面に組み込みます。

     

     

  • 白のストライプが細かく分断され、無数の点の連なりと化してしまった作品≪我が人類への愛のすべて≫は、このシリーズの白眉とされてよい一点であろう。これがいわゆる点描の方法で制作された画面であったなら、このようにもユニークな感触を印象付けることはなかったはずだ。草間は直接的に点を打つのではなく、すべての点を白い地の面を塗り残すという方法で描いてみせたのだ。細分化された面であると同時に不連続化されたストライプであり、また穏和化されたボリュームでもあるおびただしい数の点の集積は、逆にいえば本来の空間的な“欲望”を抑制することによって、暗黙のタブーに触れるかのような、より根源的なエロスをもたらしているように思われる。 —— 建畠晢

    YAYOI KUSAMA, ALL OF MY LOVE FOR HUMANITY, 2019,Acrylic on canvas, 100 x 100 cm  ©YAYOI KUSAMA

    白のストライプが細かく分断され、無数の点の連なりと化してしまった作品≪我が人類への愛のすべて≫は、このシリーズの白眉とされてよい一点であろう。これがいわゆる点描の方法で制作された画面であったなら、このようにもユニークな感触を印象付けることはなかったはずだ。草間は直接的に点を打つのではなく、すべての点を白い地の面を塗り残すという方法で描いてみせたのだ。細分化された面であると同時に不連続化されたストライプであり、また穏和化されたボリュームでもあるおびただしい数の点の集積は、逆にいえば本来の空間的な“欲望”を抑制することによって、暗黙のタブーに触れるかのような、より根源的なエロスをもたらしているように思われる。

     

    —— 建畠晢

     

     

     

     

  • 展示風景:「草間彌生:近作」2020年、オオタファインアーツ上海 ©YAYOI KUSAMA, Courtesy of Ota Fine Arts 撮影: Zhang Hong

    展示風景:「草間彌生:近作」2020年、オオタファインアーツ上海

    ©YAYOI KUSAMA, Courtesy of Ota Fine Arts 撮影: Zhang Hong

  • インスタレーション作品「CLOUDS」は、多数のステンレスの雲状の形体から構成され、ギャラリーの床を埋めつくすように展示されています。 ステンレスの表面で絵画の線描は反響、反射し、また人々の想像力がギャラリーの外まで広がっていくように、作品全体は拡大を続け、また人々を引き込んでいく雰囲気を作り出しています。 ここには、草間の鏡、反復、集積への関心が見て取れます。

     

     

    雲(2019年)

    ステンレス、パティナ、ワックス、全90片

    サイズ可変

    エディション3+1 A.P.

    インスタレーション作品「CLOUDS」は、多数のステンレスの雲状の形体から構成され、ギャラリーの床を埋めつくすように展示されています。 ステンレスの表面で絵画の線描は反響、反射し、また人々の想像力がギャラリーの外まで広がっていくように、作品全体は拡大を続け、また人々を引き込んでいく雰囲気を作り出しています。 ここには、草間の鏡、反復、集積への関心が見て取れます。 雲(2019年) ステンレス、パティナ、ワックス、全90片 サイズ可変 エディション3+1 A.P.
  • 作家について

    草間彌生は1929年に松本で生まれる。幼少期の幻覚や幻聴を元に水玉と網目模様をモチーフに絵を描き始める。単一モチーフの強迫的な反復と増殖を通して自己消滅という芸術哲学を発展させる。90年代以降、野外彫刻や、バルーンや電飾を用いた大型インスタレーションを発表。世界中で個展や回顧展を開催。2016年「文化勲章」受勲。

     

     

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